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蛋白質(protein)

⬛概要

蛋白質は、アミノ酸ペプチド結合した生体高分子である。
血清中の総蛋白質量は総蛋白(TP)として臨床に報告される。



⬛構造

蛋白質では、その複雑な構造を4つの段階に分けられている。

一次構造
 アミノ酸配列
 ペプチド結合による

二次構造
 局所的な折り畳み構造(α-ヘリックスとβ-シート)
 水素結合による

三次構造
 側鎖間の相互作用
 静電結合、水素結合、疎水結合、双極子間力、ジスルフィド結合による

四次構造
 サブユニット同士の空間配置と相互作用
 静電結合、水素結合、疎水結合、ジスルフィド結合による



⬛分類

機能によって以下のように大まかに分類できる。

構造
コラーゲン
ケラチン
 
貯蔵
フェリチン((Fe3+)の貯蔵)
ヘモジデリン((Fe3+)の貯蔵)
 
輸送
ヘモグロビン(O2、CO2の輸送)
アルブミン(カルシウム、銅、FFA、I-Bilなどの輸送)
トランスフェリン((Fe3+) の輸送)
セルロプラスミン(銅の輸送)
アポリポ蛋白(ChoTGの輸送)
 
酵素
ASTなど
(多くの凝固因子、補体も)
 
収縮
アクチン
ミオシン
 
止血
多くの凝固因子
フィブリノゲン
プラスミノゲン
 
免疫
免疫グロブリン
補体
 
命令(糖蛋白ホルモン)
黄体形成ホルモン
卵胞刺激ホルモン
甲状腺刺激ホルモン
ヒト絨毛性ゴナドトロピン
 
その他
ヒストン(核蛋白質





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