酵素(enzyme)
臨床検査で測定される酵素の例
⬛概要
酵素とは、化学反応を触媒する蛋白質のこと。酵素の分類には、所在によるものと機能によるものがある。
⬛所在による分類
可溶型酵素膜酵素
γ-GT、ALP、LAP
⬛機能による分類(系統的分類)
転移酵素
アミノ基転移酵素(トランスアミナーゼ PALPを補酵素とする)AST
ALT
リン酸基転移酵素(キナーゼ ATPを補酵素とする)
CK
ヘキソキナーゼ
γ-GT
ALP(加水分解酵素でもある)
酸化還元酵素
グルコースオキシダーゼ(FADを補酵素とする)カタラーゼ
ペルオキシダーゼ
脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ NADを補酵素とする)
LD
MD(リンゴ酸脱水素酵素)
加水分解酵素
ALP(転移酵素でもある)Ch-E
AMY
リパーゼ
ACP
NAG
その他
合成酵素(リガーゼ)アシルCoAシンテターゼ
⬛その他の分類
SH酵素
活性時にシステイン残基が必要な酵素。人体に存在しない酵素
ウレアーゼ(尿素を分解)ウリカーゼ(尿酸を分解)
アスコルビン酸オキシダーゼ
逸脱酵素
通常、細胞内に局在している酵素を逸脱酵素と呼ぶ。細胞膜が破壊される程の傷害を受けると、細胞外に逸脱する。
本来は血中には微量しか存在しないため、対数正規分布をとることがある。
MD
リンゴ酸脱水素酵素。AST測定時の共役酵素。