臨床検査技師

臨床検査技師国家試験に関するブログ

酵素(enzyme)

臨床検査で測定される酵素の例
f:id:rinshokensagishi:20190715124824p:plain



⬛概要

酵素とは、化学反応を触媒する蛋白質のこと。
酵素の分類には、所在によるものと機能によるものがある。


⬛所在による分類

 可溶型酵素
 膜酵素
  γ-GT、ALP、LAP


⬛機能による分類(系統的分類)

転移酵素

アミノ基転移酵素(トランスアミナーゼ PALPを補酵素とする)
 AST
 ALT
リン酸基転移酵素(キナーゼ ATPを補酵素とする)
 CK
 ヘキソキナーゼ
γ-GT
ALP加水分解酵素でもある)


酸化還元酵素

グルコースオキシダーゼ(FADを補酵素とする)
カタラーゼ
ペルオキシダーゼ
脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ NAD補酵素とする)
 LD
 MD(リンゴ酸脱水素酵素


加水分解酵素

ALP(転移酵素でもある)
Ch-E
AMY
リパーゼ
ACP
NAG


その他

合成酵素(リガーゼ)
 アシルCoAシンテターゼ



⬛その他の分類

SH酵素

活性時にシステイン残基が必要な酵素

人体に存在しない酵素

ウレアーゼ(尿素を分解)
ウリカーゼ(尿酸を分解)
アスコルビン酸オキシダーゼ

逸脱酵素

通常、細胞内に局在している酵素を逸脱酵素と呼ぶ。
細胞膜が破壊される程の傷害を受けると、細胞外に逸脱する。
本来は血中には微量しか存在しないため、対数正規分布をとることがある。



MD

リンゴ酸脱水素酵素
AST測定時の共役酵素





臨床化学(小目次)に戻る
大目次に戻る