臨床検査技師

臨床検査技師国家試験に関するブログ

HbA1c

⬛概要

ヘモグロビン(Hb)は赤血球内で非酵素的に糖付加を受け、グリコヘモグロビンとなる。
この内HbAが糖付加を受けたのがHbA1で、
 フルクトース1,6-二リン酸が付加したものがHbA1a、
 グルコース-6-リン酸が付加したものがHbA1b、
 グルコース(Glu)が付加したものがHbA1c
となる。



⬛臨床的意義

HbA1cは過去1~2ヶ月間(→赤血球の寿命(≒Hbの寿命)である120日より短い期間)の血糖値を反映する。
HbA1cが高いほど、持続的な高血糖を示唆する。

Hbの半減期の影響を受け、Hbの半減期が短くなる溶血性貧血などでは低値化する。



⬛合成

HbAのβ鎖N末端のバリンにGluがシッフ結合して不安定HbA1cが合成される。
不安定HbA1cがアマドリ転移して安定HbA1cが合成される。*1



⬛測定方法

HPLC
免疫法



⬛基準値

*2
 正常(NGSP):4.7~6.2%
   (JDS) :4.3~5.8%





糖に戻る
臨床化学(小目次)に戻る
大目次に戻る

*1:臨床でHbA1cとして報告されるのは、この安定HbA1cのほう。

*2:HbA1c/全Hb