臨床検査技師

臨床検査技師国家試験に関するブログ

食事の影響一覧

⬛食事によって増加する項目

グルコース(glucose)血糖値(BS)
食物中のGluが血中に移行するため。
60分後がピーク。

トリグリセライド(TG)
食物中のTGが血中に移行するため。

カイロミクロン(CM)
小腸で吸収された食物由来のTGを、リンパ管・胸管を経て血中に入れて末梢に運ぶため。

インスリン
食事による血糖上昇を抑えるため。

アルカリフォスファターゼ
脂肪食で上昇(特にB型・O型)。



⬛食事によって減少する項目

遊離脂肪酸(FFA)
*1

カリウム(K)
インスリンにはKを細胞内に取り込む作用があるため。

塩素(Cl)
胃液に動員されるため。

無機リン(IP)
*2

グルカゴン
*3



⬛その他

胆嚢
胆汁放出のため収縮し、超音波での観察が困難になる。

シュウ酸カルシウム
ほうれん草やカップラーメンなどの摂取で尿中に結晶が出現する。

ビタミンB2
過剰摂取で尿が蛍光黄色になる。

ビタミンC
過剰摂取により、尿定性試験紙法の糖・潜血・ビリルビン亜硝酸塩の偽陰性の原因になる。





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*1:TGの分解で生じてエネルギー源となるFFAは、Glu(→エネルギー源)増加に伴い、拮抗的にTGの分解が抑制されるため減少する。

*2:インスリンによって細胞内に取り込まれるため。

*3:食事により血糖が上昇し、グリコーゲンを分解する必要がなくなるため。