臨床検査技師

臨床検査技師国家試験に関するブログ

梅毒

⬛病因

病原体Treponema pallidum(梅毒トレポネーマ:6~20×0.1~0.2μmのらせん状の細菌)の感染で起こる感染症



⬛病期

感染後は症状により4つの病期に分けられる。

第1期(感染~3ヶ月後)
3~6週間の潜伏期間がある。
感染部位の潰瘍形成、局所リンパ節の無痛性腫脹を伴う原発病巣の形成。

第2期(3ヶ月~3年後)
T.pallidumが血管内で増殖
発疹(皮膚・粘膜に、梅毒性バラ疹・丘疹性梅毒疹・膿疹・扁平コンジローム・梅毒性乾癬・脱毛症)、発熱、関節痛、全身倦怠感、全身リンパ節腫脹

第3期(3~10年後)
結節性梅毒、ゴム腫、粘膜疹

第4期(10年後以後)
近年はここまで進行することはまれ。
中枢神経が侵される。
脊髄癆、進行性麻痺、梅毒性大動脈瘤



⬛検査

T.pallidumは培養が困難。

グラム染色に不染。
感染部位の分泌物のT.pallidumの鏡検には、パーカーインク法、ギムザ染色、鍍銀染色などが用いられる。

血液検査には、ワッセルマン反応、TPHA法、FTA-ABS法がある。

梅毒の検査



⬛治療

ペニシリン抗生物質を投与する。





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