臨床検査技師

臨床検査技師国家試験に関するブログ

脂質 表示テスト1


コレステロール(Cho)

構造・機能

アセチルCoAから合成される。

胆汁の材料(グリシンorタウリンの抱合を受ける)、生体の構成(細胞膜、細胞小器官、ミエリン鞘など)、ステロイドホルモンの材料、ビタミンDの材料。

結合している脂肪酸は、リノール酸が最多。

血中では、エステル型と遊離型の比率が2:1(→エステル比60~80%)。

Free-Cho +レシチン →LCAT→ Est-Cho + リゾレシチン

基準範囲

 正常:120~220mg/dl(3.11~5.70mol/l)
 高Cho血症:220mg/dl≦



トリグリセライド(TG)

構造・機能

グリセロールに脂肪酸オレイン酸44%、パルミチン酸26%、リノール酸16%、その他14%)が結合したもの。

中性脂肪の一種で、中性脂肪の95%を占める。

全身の脂肪組織の主成分で、エネルギー貯蔵をしている。

血中のTGで、小腸で吸収された食事由来の外因性のものは主としてCMに、肝臓や小腸で合成された内因性のものは主としてVLDLに取り込まれる。

基準範囲

 正常:30~150mg/dl(0.34~1.70mol/l)
 高TG血症:150mg/dl≦



リン脂質

構造・機能

細胞膜の構成、脂肪の乳化・吸収、血液凝固、コリン代謝に関わる。

基準範囲

 正常:150~250mg/dl(1.94~3.23mol/l)



遊離脂肪酸

構造・機能

オレイン酸とパルミチン酸が多い。

アルブミンと結合して血清中に存在し、末梢組織の重要なエネルギー源となっている。

検体放置により増加し、食事により減少。

基準範囲

 正常:140~850μEq/l(140~850μmol/l)





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