クイズの答え2019/10/18
検体の色と原因の組み合わせについて、誤っているのはどれか?
①暗赤色の血液―――脱酸素化Hb
②白濁した血清―――高TG
③紫色の採尿バッグ―――肺炎桿菌感染
④黄色の蛍光色の尿―――VitC過剰摂取
正解は④
①酸素と結合してないヘモグロビンのことを、脱酸素化ヘモグロビン(=deoxyhemoglobin)と呼ぶ。
脱酸素化ヘモグロビンが多い血液(≒静脈血)は、暗赤色である。
逆に、酸素と結合したヘモグロビンのことは、酸素化ヘモグロビン(=oxyhemoglobin)と呼ぶ。
酸素化ヘモグロビンが多い血液(≒動脈血)は、鮮紅色である。
②高TG血清は、白濁する。
一番白濁が強い乳縻(4+)の検体は、飲み物のミルクセーキと非常に良く似た色調になる。
③採尿バッグや膀胱カテーテルが紫色になるのは、細菌の尿路感染によるプラスチック類への色素沈着が原因。
沈着する色素はインディゴブルー(青)やインディルビン(赤)等。
この現象は、紫色採尿バッグ症候群(=Purple Urine Bag Syndrome 略して PUBS)と呼ばれている。
尿の色が直接紫色になっているわけではない。
肺炎桿菌(=Klebsiella pneumoniae)の他にも、Enterobacter等様々な菌種が起因菌として報告されている。
④黄色の蛍光色の尿は、ビタミンB2(=リボフラビン)の摂取によるもの。
ビタミンCを過剰摂取しても、尿の色は元のまま。